[2023年10月18日　リビウ] - ウクライナのサレンスキー大統領は10月18日、「戦争税」に関する法案に署名し、戦時下で初の増税が決定された。発効は2024年1月1日を予定している。

個人所得に対する税率は15%から20%に引き上げられることが決定され、事業主や法人にも新たな課税が適用される。特に、製造業や農業の企業に対しては、より厳しい課税が導入される見込みである。

増税の目的は、ウクライナの国防予算を確保することで、来年度の軍事支出は約1兆7500億フリナ（約3千億円）が見込まれている。これは前年と同水準で、さらなる財政的支援が求められている。

サレンスキー大統領は、増税がウクライナの国防強化に不可欠な措置であると強調し、国民に対して理解を求める姿勢を示した。ウクライナは現在、ロシアとの間で続く戦闘に直面しており、防衛支出の増加が切実な課題となっている。

この増税により、経済への影響が懸念される一方で、国民の支持を得るための措置が講じられるとされる。進行中の戦況によっては、今後もさらなる政策変更が求められる可能性が高い。ウクライナ政府は利害関係者との対話を強化し、持続可能な経済基盤の構築を目指している。