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神田前財務官、短期の相場急変動や不確実性に警戒必要と強調

2024-10-10

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神田真人前財務官は10日、最近の金融市場に関して、短期的な相場の急変動や不確実性に対する注意が必要であるとの見解を示した。ブルームバーグ東京支局で英語で講演を行った。

神田氏は、「投機筋が一方向に円ショート(売り)ポジションを積み上げる傾向は逆転した」と述べる一方、金融市場は主要国の経済動向や金融政策の見通しに引き続き敏感であり、当局は「緊張感を持って強い警戒を続けていく」と語った。

円安の外圧により、米国の利下げペースが緩和されるとの観測からドル買い・円売りの流れが続いている。10日の東京市場は一時1ドル=149.55円と、8月上旬以来の円安水準となった。金融的な節目となる150円台が視野に入る中、財務官は過去最大規模の円買い介入を意識しながら、コントロールする必要性を強調した。

神田氏は、日本の輸入の大半が円建てであるため、円の急激な変動が輸入原価に直接影響を与え、家計や企業に直結するマイナスの影響が懸念されると語った。

また、円の急激な変動は輸入の減少をもたらし、これは企業収益や家計の安定にも影響を及ぼす可能性があると警告した。

自ら指揮した為替介入についても、極端な投機的な動きに対して為替市場の過度な変動を抑えるための手段として重要であると強調し、「介入を行うのは極めて重要」と述べた。\nそして神田氏は、現在は省庁の参画を求める立場である。

他の発言

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アジア開発銀行(ADB)が気候変動対策や民間セクターの開発など新たな重点分野に取り組み、加速することが重要。