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手形・小切手は2026年度末で全廃、電子交換所が終了へ…手形は「下請けいじめの温床」の指摘も

2025-03-22

著者: 蒼太

企業間の決済手段として広く利用されていた手形と小切手が、2026年度末で全て廃止される見通しとなった。日本全国の銀行が手形や小切手の決済システム「電子交換所」の運用を2024年4月で終了することを決定し、この流れが強化された。今後、手形の需要は急速に減少する見込みであり、これにより取引先への不当な圧力を助長する「下請けいじめ」の温床としての指摘もある。

特に、中小企業や商店などの取引先がこの制度に依存しており、廃止により影響が出ることが懸念されている。2022年には取引先の手形が廃止されるため、実際に対面での電子交換所を設けていた企業も増えている。

金融機関は現在、手形や小切手をデジタルデータに変え、電子交換所を介して送受信している。ただし、手形の金額を支払う金融機関、受け取り側金融機関の双方の業務連携が難航しており、廃止の声が強まっている。

手形と小切手は有価証券の一種であり、受け取り側が金額を記入し、受け取った側に渡される。受け取り側は受領した日に決済ができる。しかし、処理速度が遅く、電子決済の普及によって手形の将来的な需要は徐々に廃れていくことが予想される。

金融庁は2022年、2026年までの手形廃止を検討するように要請していた。今月11日には、手形廃止を含む改正案を閣議決定した。これにより、手形・小切手の市場規模は2024年に177兆円に達すると見られ、年々減少する見込みだ。

業界からは、電子決済の需要が高まる中、手形や小切手廃止に伴う影響を受ける業界に対して支援策が求められている。また、手形廃止は企業の決済手段の多様化を促進させる一方で、制度の移行に伴う混乱も懸念されている。特に、中小企業や地方の商店にとって電子決済の導入は大きな課題となるだろう。