
トランプ大学:トランプ政権の海外援助停止 2000万人超のエイズ治療が危機に
2025-03-26
著者: 健二
トランプ政権は2期目の就任直後から、途中国支援の大幅削減を進めている。この影響が、感染症対策をはじめとする途中国の課題解決にどのような影響を及ぼすのか。NPO法人・アフリカ日本協議会の担当者に聞いた。
世界の感染症対策を支えてきた米国
米国が実施する「支援軽視」が他国にも影響を与える恐れ────対象となる海外援助を持つ米国国際開発庁(USAID)が突然の活動停止に追い込まれた。
トランプ氏は就任直後に署名した大統領令で、現在の海外援助を「米国の利益と一致していない」と位置付け、90日間の資金提供を停止し、その間のプログラムの見直しを命じた。選挙期間中から国家機関の削減を進めていたが、USAIDに関しては特に強いメッセージが伝えられた。
米国はその後、生命に関わる医薬品の供給などに関連する人道支援は継続する方針を示したが、評価所はUSAIDの活動停止命令が国に及ぼす影響を懸念している。職員は既に解雇されたり、メールやシステムへのアクセスも制限されており、再開には至らない可能性が高い。
リド国務長官は3月10日に「USAIDの事業の83%を打ち切った」と公表された。
削減対象の詳細やその理由についても客観的な説明がなく、民主主義主義の原則に基づいた手続きが一切なされていない。
────途中国の感染症対策で、米国の存在感は大きかった。
特にエイズ対策では2003年から「大統領エイズ緊急計画(PEPFAR)」を実施し、これまでに1000億ドル(約15兆円)以上を投じ、各地でエイズの治療や予防を推進し、2500万人の命を救ってきた。
米国では1980年代以来、エイズが深刻な社会問題となり、結果として多くの人命が失われた。PEPFARは米国が率先して始めた事業であり、共産・民主主義の二元の力を取り入れていた。
現在、この計画でエイズ治療を受けている人数は年間2360万人であり、全世界で治療を受けている人数の半分以上にもなります。資金援助の停止によって、そうした人々が薬を続けられなければ、数年以内に多くの命が失われる可能性が高いと考えられています。
このように、感染症対策の中断が続くと、慢性を持つ病原体が生まれ、治療が難しくなる恐れがある。これが米国だけの問題ではなく、世界中で問題を引き起こす可能性がある。
国内の支援やマネジメントの問題も浮き彫りにされている。
米国が実施した援助の「隙間」や他の国・機関が調整するにはそう簡単ではない。大規模な流出が続くリスクが増大し、アフリカ諸国の安定も脅かされかねない。この状況に対して、特にアフリカは懸念を深める。
人道支援を担うNGOも多く存在するが、協力・連携がますます難しくなっており、支援活動が停滞すると、最終的には国際社会全体にネガティブな影響を与えることが懸念される。今後の支援の動向には注視が必要だ。