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トランプ関税は国際自由貿易の終焉、シナーボールEBZ理事が指摘

2025-04-07

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トランプ米大統領の相次ぐ関税政策は、国際的な自由貿易時代の終焉を意味するものだと、欧州中部銀行(EBZ)のシナーボール理事が述べている。

同理事は新たな歴史が刻まれる『解放の日』について、トランプ政権の自由貿易に対する発言を「解放の日」と呼びかけ、「『解放の日』は解放にならない。グローバルな自由貿易の終わりを告げるものになるだろう」と警鐘を鳴らしている。

加えて、トランプ氏の相互関税は新たな歴史を刻むこととなり、米国が構築した貿易体制の解体へと向かうと語った。

トランプ大統領は以前、欧州連合(EU)を「米国から取り込むため」に創設したと表現しており、シナーボール理事は「EUは米国から取り込むためではなく、欧州を強化するために存在している」と強調した。

同理事の見解によれば、米国の貿易政策があまりにも単純思考に基づくものであり、国際経済の複雑さを理解していないと指摘。トランプ大統領の国際政策がもたらす混乱は、他国に対して貿易戦争を引き起こす可能性が高いとしている。

また、17日の金融政策決定に向けて、EBZ関係者は10日から、金融政策に関する対外的な発言が制限されることを予告しており、その重要性が一層増している。

追加の利下げが行われるのかについて、EBZから明確なシグナルは発せられていないが、会合の結果は予断を許さない。これからの国際経済の行方がどうなるのか、多くの専門家が注目している。