トランプ氏復帰前から無秩序な世界の流れに注目!
2024-11-20
著者: 裕美
ブラジル・リオデジャネイロで18日から19日にかけて、主要20カ国・地域(G20)の首脳会議(サミット)が開かれた。会場ではサンバのダンスが披露され、出席者は軽やかな海風に包まれていた。
しかし、G20首脳宣言がオンラインに現れると、お祝いムードとは程遠い雰囲気になった。
舞台裏では、ウクライナや中東での戦争についての表現が絡む論争が始まっており、これを受け立つ主要国ブラジルのリーダーが強引に打ち切っていた。このため、特に米国と同盟国には厳しい後味が残った。
その後、数時間以内に、ウクライナがロシアによる侵攻以来、初めて米国製の長距離ミサイルでロシア領を攻撃したというニュースが飛び出した。ロシアは即座に報復の可能性を警告し、地域の治安を揺るがす事態となっている。
「西側とその他」が結束を示す機会とされるG20サミットだが、国際的ルールがどれほど急速に崩壊しているかを示す形となった。
北朝鮮軍は初めて欧州で戦っている。イスラエルは、同国と親イルラン民兵組織ハマスとの停戦を目指しており、イスラエル軍と国際社会との協調を指向する米国の動きが新たな火薬庫に火をつけている。また、中国は定期的に台海周辺で軍事行動を実施しており、戦争の危機をはらんでいる。
これにより、トランプ氏の復帰前にしても、一筋の光明が見当たらない。トランプ氏がどのように局面を打開するかが注目される。
国際社会が直面する無秩序感は、サミット初日の合同写真撮影に最も端的に表れた。バイデン大統領、カナダのトルドー首相、イタリアのメローニ首相の顔がとのかのようにサミット終了時には敵対感の強い結果を遂げた。米国側は早期に報告を受け、主張したが、主賓側はバイデン大統領の発言時期に遅れて主張していた。
関連事項:バイデン氏はどこに消えたのか、G20合同写真撮影で姿見せず
この盛り上がりを受けて、ルラ大統領は19日に急遽開催を求め、新たな形での結束を目指していると報じられている。今後の流れにより、さらなる国際的影響や速度が加速しそうだ。国際社会がどこに進んでいるのか、引き続き注視が必要となる。