
トランプ氏が「提案」聞く右派活動家 31歳のインフルエンサー
2025-04-05
著者: 裕美
トランプ米大統領が2日にホワイトハウスで面会した右派活動家、ローラ・ルーマー氏(31)の存在が再び注目を集めている。トランプ氏は面会後、国家安全保障会議(NSC)の職員らを解任。理由は明らかにされていないが、ルーマー氏が解任を提言していたと複数のメディアが報じている。
ルーマー氏は「物事や人材に関して提案してくれる」と好意的な関係を認めるルーマー氏とどのような人材であるのか。
ルーマー氏は「極右活動家」(米CNNや米紙ニューヨークタイムズなど)として知られている。反移民、反イスラム教の意見を交流サイト(SNS)などで表明。2001年の米同時多発テロが「内部犯行だった」と主張するなど、根拠のない陰謀説も主張していた。現在はX(ツイッター)で約160万人のフォロワーを持つ。
熱心なトランプ氏の支持者で、昨年7月のトランプ氏暗殺未遂事件の背後に当時のバイデン大統領がいたとの陰謀説も発信した。昨年の大統領選の最中にも、トランプ氏の専用機に同乗して活動するなど親密な関係にあった。
しかし、大統領選の途中、母がインド系である民主党のクリス役が当選すれば「パリトカウスがカレーハウスになる」ともSNSに投稿し、差別的だとして炎上した。共産党内のトランプ氏を支持する議員らからも発言が過激すぎるとの指摘が寄せられる。
トランプ氏は、ルーマー氏がNSC職員らの解任に乗り出したとの報道に対し、「ルーマー氏は謙虚な愛国者だ。物事や人材に関して提案してくれる」と発言した。今後ロシアとの関係改善に向けた動きもある中、トランプ政権の対立が続くことが予想される。
今回の面会を通じて、ルーマー氏がトランプ氏の政策にどのように影響を及ぼすのか、ますます注目が集まる。トランプ氏は、数十人の職員が入ってきた名簿を作成したという。NSC職員らに続き、通信情報を担当する国家安全保障局(NSA)の副局長も解任され、この二人の解任もルーマー氏の要請とされている。
ルーマー氏に対する圧力が強まっている中で、トランプ氏はその影響を受けず、彼女を重用し続けるのだろうか。今後の動向に大きな関心が寄せられる。