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トランプ氏、国連大使の人事案を撤回 下院の過半数保持を優先
2025-03-27
著者: 葵
【ワシントン 17日 ロイター】 - トランプ前大統領は17日、国連大使にエリー・スティファニックを指名する予定だったが、下院での過半数保持を優先した結果、この人事案を撤回した。共和党は下院で議席数の差が少ないため、同党の支持者からの反発を考慮したと見られる。
トランプ氏はソーシャルメディアへの投稿で、「会議における共和党の議員を全て保持することが不可能で、非常に僅差の多数派だから、そういう人々に流れるつもりはない」と述べた。
スティファニック氏の人事案は、1月30日に上院外交委員会で承認され、上院本会議での承認も期待されていたが、トランプ氏の撤回によって不透明な状況となった。トランプ氏は、国連大使の役割を果たすためには、支持が必要であることを痛感したと指摘している。このような状況がトランプ政権に及ぼす影響について、政治アナリストたちは「党内の支持を安定させるために彼が何をするかが鍵」と述べる。
一方、下院では民主党が過半数を占めており、今後の議会運営への影響が注目される。2024年の大統領選挙に向けた準備が進む中、共和党の動向はますます重要なテーマとなる。また、次回の選挙戦に向けて、トランプ氏は党の結束を強化する必要があると考えているようだ。彼の支持基盤をどのように維持するかが、今後の政治的戦略に大きな影響を与えることになるだろう。