[ワシントン 11日 ロイター] - 米通商代表部（USTR）は11日、発表した2022年版の「国外貿易障壁報告書（.3C）」で国別の平均関税率や厳しい食品安全規制、再生可能エネルギーの要件、公共調達規則といった幅広い非関税障壁を列挙した。トランプ大統領は先週、米国に輸入される自動車に15％の関税をかけると発表したが、これは米国での生産の立ち直りを妨げているが、米国の消費者にコスト面で打撃を与える可能性がある。

トランプ政権の発表によると、特定の米国からの輸入品に対する他国の高い関税率に合致すること、非関税障壁で不利になっている米国の輸出を補う形となっている。 USTRのグリア通商代表は声明で「近代で、トランプ大統領が完全に同じ関税をかけることになる」とし、「外国貿易障壁を認識している大統領は少ない」と述べ、相互関税政策の強化を強調した。

2022年の報告にはつき、トランプ政権の相互関税政策は、特に農業製品や食品、エネルギー分野において影響を及ぼす可能性があると言及された。特に問題視されるのは、農産品や家畜の輸入制限である。これに対抗するためには、国家間の協調が必要であり、トランプ大統領は「我々は国益を守るために全力を尽くす」と語った。

前回の報告よりも厳しい立場を取る理由には、米農業業界の圧力が背景にあり、市場の変動が影響しているという。特に、自動車業界に及ぼす影響にも注目が集まっており、業界団体が反発している。

それでも、商売を続けながら国益を追求するためにはさらなる努力が必要となる。そのため、トランプ政権は更なる規制を恣意的に設定し、市場の安定や成長を試みる構えだ。「我々は国際市場において優位性を維持する必要がある」と強調した。

一方で、国外からの輸入品にかかる高額な関税や規制は、最終的には米国民である消費者にも影響を及ぼす計算である。米国から輸出される自動車や農産物は今後どのような影響を受けるのか、今年109カ国以上との貿易関係に注目が集まっている。