科学

ついに実現!「スマホの画面脆弱化」を世界初解析した「まさかの国家機関」の快挙とは?

2024-10-03

スマホをうっかり落としてしまい、画面に見える「バキバキ」状態に……。この現象について、海洋研究開発機構(JAMSTEC)が世界で初めてスマホの強化ガラスの破壊過程を成功裏に解析したことが報じられています。

この研究に関して、南極や北極の環境に適用できる可能性があることが指摘されており、特に強化ガラスの「残留応力」に焦点を当てています。残留応力とは、材料内部に内在する応力のことを指し、これがスマホのガラスがどのように破壊されるかに関与しています。

これまでの研究では、強化ガラスの表面に「圧縮」という残留応力が存在し、この圧縮力によりガラスが割れにくいとされていました。しかし、今回の研究によって、「引張(ひっぱり)」という残留応力がガラス内に残ることが明らかになったのです。これが、ガラスが特定の条件で容易に割れてしまう原因であることが判明しました。

強化ガラスの強度向上には、圧縮残留応力が最も重要ですが、引張残留応力の影響も無視できません。この新たな知見は、今後のガラス製品の設計に大きな影響を与えるでしょう。

さらに、同研究チームはPDS-FEM(粒子分散法)という手法を用いてシミュレーションを行い、強化ガラスがどのように破壊されるのかを可視化することで、より詳細な解析を行っています。これにより、スマホの画面だけでなく、地震や津波に対する耐性向上にも寄与する可能性があります。

最後に、この研究結果が災害発生時の被害軽減にどのように活かされるのか、興味深いところです。強化ガラスの性能を向上させることができれば、私たちの生活はより安全なものになることでしょう。