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囲手開国直後に勝負のアヤ、竹井遙王の滑らかさ⌈♠️5筋に挑む⋯心に返った感情戦⌋【指す形が行く・首相戦第1局前編】

2024-10-11

著者: 愛子

第317期竜王戦七番勝負がタイトル戦初舞台の竹井遙王は、前夜祭では稼頭央園での対局前に、セルリアンタワーでの対応を集中して盤に向かい、竹井遙王相手に落ち着いた指し回しを披露した。結果は竹井竜王が先勝。\n一瞬考えた竹井八段の読みになかった♠️5筋が棋者の一手だった。感想戦では互いに笑みがこぼれ、率直に意見を交わす明るい空間だった。(デジタル編集部・吉田豪)

有力手は「見切られている」\n 和服での対応をファンにお披露目した竹井八段。竜王連覇を目指す竹井竜王は、悠然と橋渡りを過ぎ、能舞台の上座に入った。捻り筋で竹井竜王が先手に。互いに得意とする角換わりから。竹井八段は早めに6筋の位置を取る形が多く、すぐに意義に答える角換わりに進展した。\n 初日の昼前、竹井竜王は♠️6筋(第1図)と打ち込んだ。知識の範囲内の手である。♠️8筋は素通しであっても、大剛夫と見ている。\n 16分の考慮で指した指では、竹井竜王は「♠️8筋や♠️7筋の有力筋は見切られている。第13の手段が必要だと思った」と率直に言った。この時、ここまで18分しか使っていないが、相手の指弾にしか目が行かなくなるのが心配だった。希望は自分から勝っていく感じで相応の形まで行くことが見えた。