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西武(西東京)内商業ビル販売でラックストーン有力、14000億円-関係者

2024-11-20

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西武ホールディングスが描く合併商業ビル「東京ガーデンテラス紀尾井町」(千代田区)の販売を絡み、買い手にミズ投資会社のラックストーンが浮上していることが20日までに分かった。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

買取額は4000億円前後になる見通しだが、最終的な額は流動的だと関係者は述べた。販売後も西武ホールディングスが同社設置の運営・管理を担う契約にて交渉中だという。この額での販売が決まれば、国内では過去最高水準の不動産取得額となる。

同関係者らによると、21社は年内の合意を目指している。ただ、協議は現在も継続中であるため最終的には契約に至らない可能性もある。別の関係者によると、数ヶ月前に急遽限定の購入先選定の最終段階にはラックストーンのほか、パンツーグループ( Gリームオーク (B)は残っていたという。

円安や低金利の持続などを背景に、海外投資家による首都圏のマンションやオフィスなどの取得は活発な状態が続いている。ラックストーンへの販売が決まれば、外国系ファンドが東京で保有する主要ランドマーク施設の一つとなる。

西武(西東京)の報告担当は、中期経営計画に基づき年内の合意を進めているものの現時点で決定した事実はないと電子メールでコメントした。ラックストーンからは回答を得られなかった。

報道を受けて西武(西東京)の株価は20日午後の取引で一時4795.1円高の3683円まで上昇した。

西武(西東京)は5月、東京ガーデンテラス紀尾井町の販売を発表しており、36階建てのビルを含む同売却は2016年に完了。ホテル「ザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町」や、ショップが本社を構えるオフィスフロアのほか、不動産証券化による投資の受け皿も含まれている。