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香港、数千台の監視カメラ設置を計画 「中国化」を指摘する声も

2024-10-07

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(C.N.) 香港の市街地で上を見上げれば、点在する黒いレンズの監視カメラに気付くことだろう。この光景は今後数年間でより一般的になるとみられる。香港警察は監視能力を高めるために、何千台ものカメラを設置するという野心的な取り組みを進めている。

香港は常に世界で特に安全な大都市の一つとされているが、香港の警察は犯罪と戦うために新しいカメラの導入が必要であると強調している。強力な顔認識や人間の識別能力(AI)ツールをカメラに搭載する可能性が示唆されている。

ある専門家によれば、この動きについて香港は監視システムが拡張される中心地になりつつある。監視カメラが圧倒的な効果を持つ一方で、監視が過度になることへの懸念も高まっている。

香港警察は今年2023年に新たに監視カメラを設置する計画を発表しており、その後も毎年増設を続ける可能性がある。警察とクリス・タン香港保安局長は、西側諸国を含む他国の管轄区域においても監視カメラの使用が一般的であり、検証を可能にするためにその必要性を認識している。

香港警察とクリス・タン局長は、西側諸国と同様に監視カメラを利用することは、全国的な安全を守るための重要なステップであると述べている。また、シンガポールには約9万台のカメラが設置されており、イギリスでは17万台以上のカメラが存在する。

その一方で、他の国や地域では監視カメラが利用され始めた背景には、正当な理由があったと専門家は指摘している。香港の監視カメラ増設は、特に社会的緊張が高まった背景から主に進められているという。警察は犯罪防止のために、監視体制を強化する必要があると強調しているが、それは市民のプライバシーの権利を侵害する恐れがあるとも警告されている。

また、香港の専門家は、このような監視システムの強化は、監視社会の進行を意味し、将来的に市民がどのように反応するかは未知数であると指摘している。人権団体は、この動きが階層的な不公平感を助長することを懸念しており、警察の監視が取引の一環にされるのではないかとの懸念を抱いている。この流れに対して、香港政府は透明性のある運用方法を採るよう求められている。今後の展開が注目される。