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円は対ドル148円台前半、米大陸利下げ観測の後退が重し – ドル続伸

2024-10-08

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9日の東京外為市場で円相場は1ドル=148円台前半で推移。米国の大幅利下げ観測の後退を背景に円の重しになっている。長期金利が4%台で高止まりしており、円の重さに繋がっている。

市場の注目されるのは、11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)の利下げの可能性があるとのことで、石破茂人前総理の野田佳彦代表の党首討論に関連しては、市場の注目が選挙に向かう中で影響は限定的とみられている。

CBリクイデイティマーケットの上田真理人金調査部長は、米長期金利が4%を維持しており、「11月の米連関連の利下げがあるとしても25ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)で、据え置く可能性もある」と指摘。ニューズレンズ中銀が0.5ポイント利下げする中、「その他の中央銀行との金融政策の温度を無視してまではドルを売るわけにはいかない」と述べた。

円相場は午前11時現在、対ドルで前日比約0.3円の上昇。148円643銭まで下落した

8日の時点での米国債利回りは1.4%であり、8月初旬以来の高水準を記録した。米金利スワップ市場では11月のFOMCにおける25bpの利下げ織り込みが18%程度で推移している。

大和証券の石月幸華氏為替ストラテジストは、「米利下げの織り込みが強まれば、11月の利下げ見送りを織り込み始める可能性もある」とし、今週は一段のドル高を警戒している。