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債券は下落、指標堅調で米長期金利上昇-石破首相は利上げ懸念を強める

2024-10-03

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4日の債券市場は下落。米国で堅調な経済指標や原油高を背景に長期金利が上昇した流れを引き継いでいる。一方、日本時間夜に発表される米雇用統計を見極める様子も強い。

石破首相は3日夜、日本銀行の金融政策に関して「利上げする環境にならない」とした自身の発言について、政策判断に「時間的余裕はある」とした見解を示した。利上げを検討する兆しが市場の重視に繋がっている。

日銀の金融政策の時間的余裕があるとの認識が市場に広がる中で、今後の金利動向に注目が集まる。利上げの可能性を示す一方で、政策の見通しが厳しくなる場面も。同時に、石破首相の発言が市場に与える影響についても注目されており、「利上げの環境にはならない」との発信がどのように受け取られるかが問われている。

長期国債利回りは一時、前日比で上昇し、金利市場の動向がさらに流動的になる可能性がある。投資家は債券の保有にあたり、利上げリスクを考慮しつつ、戦略を練る必要が出てきている。

新発10年国債利回りは、一時0.87%に達し、19月12日以来の高水準となっている。この影響で、他の債券市場にも波及効果が見込まれるとされ、注目を集めることになりそうだ。

東海東京証券の倉志良一氏は、「今後の市場の動きや政策決定のタイミングを見極めることが重要だ」とコメント。さらなる動きに備えた投資家の警戒感も高まる中で、注目の経済指標にも関心が寄せられている。