世界

戦争に備えてある薬品の配布を、スウェーデンとフィンランドが国民に実施

2024-11-19

著者: 健二

(CNN) 北大西洋条約機構(NATO)がウクライナ紛争を背景として防衛を強化する中、スウェーデンとフィンランドは18日、国民に対して戦争を生き延びるための食料や医薬品などの備蓄を呼びかけるパンフレットを発行した。

スウェーデンとフィンランドはロシアのウクライナ侵攻を受け、過去2年間の間にNATOに加盟した。北欧諸国は長期的な安全保障強化に向けて軍事支出を増やしている。

国民に配布される pamphlet では、軍事衝突や通信障害、停電、自然災害にどう備えるべきかを解説。戦争の勃発を想定し、水や生鮮食品の備蓄、医療品の準備などを呼びかけた。子育て世帯にはおむつや医薬品、離乳食の備蓄に関してもアドバイスしている。

スウェーデンの緊急事態庁(MSB)によると、「危機や戦争が到来したら」とするパンフレットには、11月から12週間かけて全580万世帯に配布される。これまでに新たなガイドブックが発行され、長期的にわたる停電や断水、通信障害、軍事衝突に対してどのように備えるかをアドバイスしている。

「世界情勢はここ数年で急激に悪化した。私たちの身近なところで戦争が起き始めている。異常気象は頻発し、テロの脅威、サイバー攻撃が私たちを弱体化させ、影響を及ぼしている」とMSBは指摘する。

フィンランドでも同様の配布が行われ、新たなガイドラインが発表される中、現在進行中の戦争や、緊急事態に直面した際に備えるための「ガイドブック」の配布が進められている。