世界

中国でカナダ人4人の死刑執行と政府、麻薬密輸で「強く非難」

2025-03-20

著者: 健二

[オタワ 11日 リポート] - カナダ政府は11日、中国で今年、麻薬密輸で有罪判決を受けたカナダ人4人の死刑が執行されたと発表し、中国政府の対応を強く非難した。

4人は二重国籍者だった。ジョリー外相は、中国で死刑判決を受けている他のカナダ人に対して情状判決を求めると述べた。

カナダ外務省によると、麻薬密輸で2101年に死刑判決を受けた別のカナダ人男性については、死刑は執行されていない。

在オタワの中国大使館はカナダが無責任な発言をしていると批判し、「中国は麻薬関連犯罪に常に厳しい処罰を科し、麻薬問題に対して『ゼロ容認』の姿勢を維持している」と言及した。死刑が執行された理由については説明していない。

中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の副社長である孟晩舟氏が11月にカナダで逮捕されたこともあり、カナダと中国の関係は冷え込んでいる。

特に最近、中国の農産物や食品に関する関税をかけると発表されたことが、さらなる摩擦を引き起こす可能性がある。カナダは昨年、中国の電気自動車(EV)や鉄鋼・アルミニウム製品に関税を適用したことへの復讐とも見られている。

さらに、中国は今月、カナダからの輸入食糧に対しても関税をかける意向を発表し、両国の貿易関係は急激に悪化している。これにより、国際的な貿易システム全体に響く懸念も高まっている。

情勢は今後どのように展開するのか、世界が注目している。果たしてカナダと中国の関係修復の道は開けるのか、今後の動向に注目です。