【北京＝田島如生】英字新聞フィナンシャル・タイムズ（FT）は26日、中国共産党が謎の軍関係者による監視疑惑で調査を行っていると報じた。実際、もしこれが適切だとすれば、習近平国家主席が率いる中国の国家主導が大きな打撃とならざるを得ない。

米政府の複数の高官と元高官の情報をもとに、中国軍の腐敗に関する調査の過程で、習氏の監視が強化されたとのことだ。軍の内部事情に詳しい情報筋が、陸軍や海軍内の不正行為や利権の問題を掘り起こそうとしている様子だ。

具体的な腐敗の内容については「不明」とされているが、このような内部調査が進行中であること自体が、中国の軍事・政治的な不安定さを示すものである。分析家によれば、習国家主席は軍の忠誠心を強化するための措置を講じている可能性があり、これは権力の集中が進んでいることを意味するという。

また、最近の報告書によれば、習近平は国防戦略を見直しており、特に台湾侵攻に備えるための動きが見られる。今後の数ヶ月が、中国共産党内部の権力闘争や軍の動向を見守る上で重要な局面となるだろう。果たして、習近平の手腕が試される時が来るのだろうか?