中国の中流階級は消えつつあるのか?進む「逆戻り」のリアル(36Kr Japan)
2025-04-20
著者: 陽斗
中流階級の危機?
中国では「中流階級(ミドルクラス)が厳しい状態にある」という声が多く聞かれています。近年、中流階級の資産は減少し、消費機会も少なくなっています。通常は中産階級の話題を取り上げる中国メディアは、この現象を報じることが急増しているのです。
政府はスマートフォンや電気自動車(EV)の普及を進める政策を打ち出しているものの、多くの中国企業は国内市場に目を向けず、海外展開に活路を見出そうとしています。中国国内では日本のランドを好んで購入する人々も多く、国としての危機的な状況は他人事ではありません。
中流階級とは?その実像を探る
では、中国の中流階級とは何なのでしょうか?厳しい経済状況は本当に深刻でしょうか?専門家たちが集まる「青年智」では、この現状を分析しています。彼らの研究が注目されているのは、中国が過去に日本のような経済成長を経ている点があるからです。ここには多くの示唆が含まれるのです。
中流階級の増加する背景
中国の中流階級は2010年以降に急増してきました。その背景には、若年層の増加や高等教育を受けた人々の増加があげられます。また、消費文化が根付いてきたことで、多様な消費動向が見られるようになりました。しかしながら、経済的な指標も加わり、社会全体の中流層の形成に影響を与えている状況です。
最近の報告によると、中流階級に関しての定義は多様であり、一般的には安定した収入があり、家族が幸福な生活を営むことが求められます。この定義には、消費の多様化やライフスタイルの違いが反映されています。
中流階級の未来は?
中国の人口は約14億人に達し、その中で中流階級は4億人以上とも言われています。この大規模な中流層の形成は、中国の経済成長にとって重要な要素であり、今後の消費傾向に大きな影響を与えることでしょう。
一方で、社会学的な視点からは、消費の動向だけでなく、社会全体の構造変化も注目されるべきです。それは、貧富の差の拡大や経済的滑り落ちなど、さまざまな要因からの影響を受けています。中国の中流階級がどのように変化していくのか、今後の動きを見逃さないようにしたいところです。