健康

自分投与可能なインフルワクチン、米FDAが承認!注射タイプとの違いは?

2024-10-07

著者: 芽依

米食品医薬品局(FDA)は、このほど、鼻から投与できるインフルエンザワクチン「FluMist(フルミスト)」の自己投与を初めて承認しました。このワクチンはA型とB型のインフルエンザを予防するもので、対象年齢は2歳から49歳までとされています。米国内では既に医療関係者が投与を行っている一方で、今後は一般の成人でも自己投与ができる可能性が高まっています。

インフルエンザワクチン接種のために医療機関に行くことが難しい人々にとって、自己投与の選択肢が増えることは大きな利点となります。特に、多くの人が注射に対する恐怖心を抱えている中で、フルミストの導入によって接種率の向上が期待されます。

とはいえ、フルミストと注射型ワクチンにはいくつかの違いがあります。以前の研究では、フルミストは注射型ワクチンよりも小児への効果が高いとされていましたが、最近の研究では両者の効果に大きな差はないことが示されています。これにより、選択肢が増えることでワクチン接種の普及が進むことが期待されています。

また、フルミストは生ワクチンであるため、免疫系に対して強い刺激を与えることができます。しかし、生後6ヶ月未満の乳児や一部の疾患を抱える人々には使用が推奨されていません。これらの人々は貧弱な免疫系を持っているため、フルミストを接種することは逆効果になる可能性があります。

最終的に、自己投与が可能なインフルエンザワクチンの承認は、ワクチン接種を普及させるための重要な一歩といえるでしょう。CDC(米疾病予防管理センター)のデータによると、インフルエンザは毎年数万人が死亡する原因となっており、自己投与型ワクチンの普及によって、これらの数字を減少させることが期待されています。そのため、自己投与の選択肢は、特に流行期において多くの人々にとって救いとなるでしょう。

このように、注射型ワクチンとフルミストの選択肢が並ぶことで、将来はより多くの人がワクチン接種を受けやすくなるかもしれません。自分自身や家族の健康を守るため、インフルエンザシーズンには早めの対策を心がけることが重要です。