自治体システム標準化に激震、富士通が3000自治体に期限内の移行断念を通知
2024-09-27
著者: 陽斗
背景
全国約1700の地方自治体が導入する基盤業務システムの標準化を進めている富士通と富士通Japanですが、3000自治体に対し移行業務完了が2025年度末の期限に間に合わないことを通知しました。
影響
自自治体向けシステム大手の富士通が期限内の移行を事実上断念したことで、移行期限に間に合わない「移行困難システム」に該当する自治体は2024年3月公表の171団体・702システムから急増する見通しです。2025年度末の期限そのものの見直しを求める声も強まり、期限内の自治体システム標準化は未だ立ち往生せざるを得ない状況です。
通知内容
富士通と富士通Japanは3000団体に対し、標準化実施時期が期限よりも遅れることを通告しました。これを受けて自治体や総務省は早急な対応が求められる事態へと連携し、富士通との協議を進めることとなりました。
政府の方針
政府は全国の地方自治体に対し、2025年度末までに住民基本台帳や戸籍などに関する20の基盤業務システムを標準化する方針を掲げており、貧困層のデジタル化をより一層進める必要性が増しています。デジタル庁は、地方公共団体情報システムの標準化に関連する法律に基づくもので、2021年9月に実施した「地方公共団体情報システムの標準化に関する法律」に基づくものです。
自治体の現状
現在、自治体は予算や人員の制約の中でシステムの導入を進める必要があり、特に少子高齢化が進む中で、地域サービスの向上が強く求められています。このため、自治体システムの標準化が遅れることは、現場での運営や住民へのサービスに直接的な影響を及ぼす懸念が高まっています。また、システムを変更する際のコストも懸念されており、そうした問題が解決されるまでに、住民サービスの支障が起こらないか注意が必要です。
今後の展望
今後、政府と富士通は協力して、スムーズなシステムの移行が行われるよう努力していく必要があります。デジタル社会の実現に向けた一区切りが絞られる中、各自治体の対応が求められる局面となっています。