科学

最新情報!落ちるか消えるか?「宇宙塵の3Dマップ」

2025-03-27

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マックス・プランク天文学研究所の新しい発表

マックス・プランク天文学研究所の天文学者たちは、天の川銀河系内の宇宙塵の詳細な3Dマップを作成しました。これは、約43000万の星を調査した結果得られたデータを用いており、塵が最も宇宙の視界を妨げている場所を示し、"減光"が微細な物質的影響を受けない領域を可視化したものです。この研究成果は、2025年3月13日に学術誌『サイエンス』として発表される予定です。

宇宙塵の影響

宇宙塵は、星や他の天体の見え方を変え、実際よりも暗く見える原因となります。暗い見え方の具体的な影響は、"減光(extinction)"と呼ばれ、塵粒子などによる背景光の吸収や散乱によって生じます。

データ収集とプロセス

2022年6月、研究チームはガイア計画で公開された20000万のデータの中から、塵の調査を支えるために選ばれた43000万の星を見つけました。次に研究者たちは、ニューラルネットワークを使ってデータを処理し、その塵の特性とより小さい星のグループの特性に基づいてマップを生成しました。

減光のグラフと発見

上記の図は、塵によって引き起こされる減光の曲線が、太陽を中心に最も多く8,000光年の範囲でどのように現れるかを示したものです。グラフ内の赤く示された領域は、減光が光の波長に大きく依存していることを示し、青い領域は減光が光が波長に依存しない場所を示しています。グレードで引かれた等高線は、塵の密度が高いエリアを示しています。

急な減光曲線の発見

マックス・プランク天文学研究所の発表によると、この3Dマップは塵の密度が高い地域(地球の半径と同様の規模の塵に相当する)の減光曲線が予想よりも急であることも明らかにしました。研究者たちは、この急な曲線は宇宙に豊富に存在する炭素水素によって発生しているのではないかと考えています。

ガイア計画の役割と未来の研究

さらに、ガイア計画は、2014年7月24日から2025年4月15日まで、天の川銀河の観測データを3年ごとに収集し、その後の活動を終えました。ガイア計画が収集したデータは、銀河系の再構築された視界を最も優れた形で提供し、科学者が再構成画像を作成するのにも役立ちました。その目的はマッピングだけではありません。

ブラックホールの観測

2022年には、地球に最も近い既知のブラックホールを発見し、2024年4月には最も重い恒星質量ブラックホールを特定する予定です。ブラックホールの観測にも資金を投入しているとのことです。