
「ADHDと読み書き障害、計算障害に共通遺伝子の影響」2万人規模の双子研究が指摘
2025-03-25
著者: 健二
ADHD(注意欠陥・多動性障害)の子どもは本当に困難を抱えているのでしょうか?
ADHD、学習障害、計算障害はそれぞれ独特の注意特性を持ち、日常生活や学校生活に多大な影響を与えることがあります。しかし、これらの特性が個別に存在するのではなく、同時に少なからず関連していることがわかってきました。
さらに、ADHDを持つ子どもとの関連性が高いとされる、読み書きや計算における困難もあるという報告があります。それでは、これらが互いに影響を及ぼしている背後には何があるのでしょうか?
ある研究では、ADHDの症状が原因で学習に集中できず、その結果として読み書きや計算も困難になるといった因果関係が存在するのかもしれないと示唆されています。
この問いを解明するために、研究チームは「双子研究」というユニークな手法を用いました。この研究では、オランダの双子登録(Netherlands Twin Register)に基づき、1989年から2009年に生まれた双子1万組、合計2万人のデータを解析しました。
対象となる子どもたちは、7歳から10歳までの若年層で、教師からのADHD評価と全国統一の学力テスト(読み、書き、計算)の結果をまとめました。研究者たちは、ADHDとそれに伴う学習障害の関連性がどの程度強いか、またどのように相互に影響を及ぼしているのかを探究しました。
研究の結果、以下のことが明らかになりました。ADHDを持つ子どもたちが学習面で苦しむ理由は、障害の影響によるものであることが多く、逆に学習が困難なことがADHDの症状を悪化させる可能性があることが示されました。このように、ADHDと学習障害間には、遺伝的要因が関与していることが確認され、共通の遺伝子の影響が考えられます。
本研究は、ADHDや学習障害を持つ子どもたちを支援するための新たなアプローチの必要性を訴えています。教育現場での理解と支援を深めることで、彼らにとってより良い学びの環境を提供できるかもしれません。今後の研究でさらなる因果関係が明らかになることが期待されています。
ADHDがあると、将来にわたり読み書きが困難になるのか?それとも逆に、学習の苦労がADHDの症状を悪化させる可能性があるのか?これらの因果関係に関する謎は、今後の研究によってさらに解明されることでしょう。