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アングル:米大選、過激さ増すトランプ氏の移民批判

2024-10-07

[ワシントン 4日 ライター] - 米大選の共和党候補トランプ前大統領の演説が始まると、危険な移民流入の問題が聞こえ始めた。トランプ氏は強硬な言葉で、国境警備の強化や、増加する非合法移民の脅威について語ることに終始し、中西部のミシガン州のある工場で行われた集会において、その危機感を強調した。

その日、いわゆるトランプ氏の演説が始まると、間もなく15分間にわたって参加者は、国境の安全と移民流入の問題をテーマに耳を傾けることになった。しかし、そこでは実際に進行中の危機についての文脈が無視され、トランプ氏の言い回しが次第に過激になってきていることが注目された。

トランプ氏は、米国の国境全体を越えた移民の流入と、合衆国市民を大量に殺害する主題の重要性を示し、「この連中はあなたのどこを切り取っても、明朝にはそのことを考えようともしていない最悪レベルの殺人者たちだ」と述べた。

こうしたトランプ氏の行動の背景には、多数の世論調査で彼の支持を集める中、移民に対する敵意の高まり、特に女性が移民に対する犯罪者の犠牲者になりやすいという根拠のない主張が広がっていることが挙げられる。このことにより、彼の支持者が移民の問題をより一層恐ろしいものと感じるようになったとの見方が強い。

トランプ氏は、毎年行っていた大集会で移民を「殺人者」「テロリスト」と呼ぶことで知られているが、今回も例に漏れず過激な言葉を選んでいた。彼は、「今すぐにでも移民の流入を止めなければ、米国は志願兵となり、多くの人々が流入していくことを許すことになり、私たちの国は崩壊する」と警告した。

さらに、トランプ氏は自身の言葉に強い自信を持ち、この危機を利用してさらなる支持を集めようともしている。一部の観察者は、彼の過激な発言が一時的なものである一方で、長期的には米国の移民政策をより厳しくするための根拠になる可能性があると指摘している。

昨年までの経験から、トランプ氏の支持者たちは本当に身の回りで移民の犯罪率が高まっていると信じており、実際のデータはその印象とは大きく乖離することが多い。多くの研究機関によると、移民の多くは犯罪に関与することなく、むしろ地域社会の経済に貢献していることが示されています。しかし、トランプ氏が聲高に語るメッセージは、彼の支持を集める要因であり、それが今後の大選にどのように影響を与えるのか注目され続けている。