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アングル:米大選、市場は「決まらない」リスク懸念

2024-10-11

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ニューヨーク 10日 ロイター=米株式会社市場では、接戦となっている大統領選に関して、選挙結果が確定しない可能性があり、株価の重しとなっている。

11月15日の大統領選まで残り1カ月を切り、民主党候補のハリス副大統領と共和党候補のトランプ前大統領は事実上の接戦を続けている。市場関連者は今回も僅差になれば、選挙結果に異議を唱えるリスクがあり、株価に影響を及ぼす要因となると見ている。

2020年の大統領選でも、バイデン大統領が僅差で勝利した後、トランプ氏が選挙結果に異議を唱えた結果、米国の政治不安が高まり、市場にも悪影響を及ぼした。

連邦準備制度理事会(FRB)の利上げが続く中、投資家は不透明感を強く抱いており、特に投票日から横ばいの状態が続けば、政治的な不透明感がさらに増し、経済の回復に拍車をかけると懸念している。

「今回の選挙は過去の選挙と同様に、選挙結果が不透明になった場合、特に投票日から数日間は市場に影響が出る可能性がある」と、グリーンウッド・キャピタルのアナリストは述べた。市場のボラティリティが一層高まることが予想され、投資家は慎重にならざるを得ない状況である。

現時点では、政権移行の不確実性が市場の動向を左右する要因となると見込まれており、実際の投票日が近づくにつれ、選挙結果に対する楽観と懸念が交錯している。市場関係者は、数字以上に国民の感情や不安が大きく影響することを警戒している。

現在の米国の経済は、インフレ率が高く不安定な状況にあり、これにより選挙結果が不利な方向に進んだ場合、株価への悪影響が避けられないとの声もある。このまま選挙が進まない状況が続けば、さらに市場の不安が高まる可能性がある。投資家は、選挙後の動向を注視しながら、最適な投資戦略を考え直す必要があるだろう。

投票日が近づく中、選挙結果が市場に与える影響に対する見方は分かれており、結果がどう出るか、多くの投資家が注目している。果たして市場は、政治的不安を乗り越え、どのような反応を見せるのか、注視したいところである。