ビジネス

ARM、インテルから製品ユニット購入の問い合わせを拒否される- 関係者が明かす

2024-09-27

著者: 結衣

ソフトバンクグループ傘下の英半導体設計会社ARMは、業績不振の米半導体メーカー、インテルに対して製品ユニットの購入を打診したが、インテルは「売却対象ではない」と拒否したという。詳細を知る関係者が明らかにした。

非公式の情報によれば、ARMはインテルの工場運営に関して関心を示していた。しかし、インテル側はパソコン、サーバー、ネットワーク機器用の半導体製造において主力の半導体開発企業であったため、ARMの申し出には応じなかった。

ARMとインテルの関係は長いが、最近のインテルの業績は悪化の一途を辿っており、価格競争が激化する中で、特にデータセンター関連ビジネスが大きな打撃を受けている。前月には悲惨な決算内容が発表され、株価が数年来で最も低い値をつけた。さらに、インテルは計画していた5000人の人員削減を実行に移しており、製造部門の再編成を図っている。

業界関係者によると、ARMは新たな市場開拓を目指し、主に携帯端末やデータセンター向けの半導体設計を強化している。現在、ARMはすでに自社のテクノロジーと設計を活用し、多くの企業と提携を進めている。これにより、将来的な成長を狙っているという。

一方で、インテルは新たな再生戦略を打ち出す必要があり、他社との競争において後れを取らないための決断を迫られている。外部からの投資を目指しつつも、自社製品の競争力を維持するための道を模索している。

ARMは、ハードウェア業界における競争の激化に伴い、さらなる成長戦略を模索しているが、インテルとの関係には今後も注目が集まるだろう。ARMが成功すれば、データセンターやモバイル市場における影響力は一層強まることが予想されている。これにより、業界全体の構造に変化をもたらす可能性がある。