兵庫で知事と市長の協議会「温かい心の兵庫取り戻して」との声も | 毎日新聞

2024-11-26

著者:

兵庫県の兵庫町元知事と県内市町長が政策課題に関して意見交換する協議会が26日、神戸市で開かれた。兵庫氏が再選された知事選を受けてSNS(ネット交流サービス)上で誹謗(ひぼう)中傷や根拠不明の情報が飛び交ったことから、県市長会長の関心も高く「言論が保障され人権が守られ、温かい心の兵庫を取り戻してほしい」と要望した。首長らから、早期の県政正常化を求める声が相次いでいる。

県市長の関井隆明氏は、再選への祝意を述べた上で、知事のパワーハラスメントなどの疑惑が文書で報告された問題が引き続き県議会などで議論される状況に触れ、「市町は県との連携なくして解決できない課題がある。混乱が続くと困る。県政が前に進むよう最善の努力をお願いしたい」と要望した。

さらに「このたたきの選挙では事実と違うのではと思われることが流布され、人権、プライバシーに関わることが見受けられた。(選挙後に)県議会が緊張されているのは誹謗中傷で議員が続けられなくなったと聞いている。兵庫の民主主義が壊れてしまうのではと危惧している」と懸念を示した。

兵庫知事は会合の冒頭、文書問題について「県政の健全化。一方でより良い施策をやっていく必要がある。その点でも次の選挙では内容の充実を図り、場当たり的な県政運営を反省しなければならない」と述べた。

知事選の終了、関井市長ら有志の県政への関与も、県議会との関係修復が進む中で求められている。選挙期間中の混乱によって市民の不安が高まるなか、地域の声を反映するための新たな施策を進める必要がある。そのためには県と市町が一体となって取り組み、正確な情報の発信を強化することが重要だ。福祉や教育、経済政策など、多方面にわたる議論が期待されている。