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【大橋雄行】辛口の真相に迫る!ワンツーだけで倒し切ったのは凄い - ボクシング : 日刊スポーツ

2024-10-12

著者: 健二

挑戦者の同級2位・辛口正道(32=LUSH)が3度のダウンを奪い、9回TKOで938日ぶりの世界王座奪還を果たした。

王者スパナティ・ノンシンガ(25=南アフリカ)との接近戦が続いた中、8回終了間際に強烈な左ストレートで貴重なダウンを奪った。これを受けて、同級の防衛戦はしないと明言し、次の階級への移行を示唆した。

1回の一瞬の交錯が試合の明暗を分けた。

ノンシンガの速い左ジャブに、辛口は苦しむように右クロスを決めた。このパンチで王者は止まらず、選手は持ち味を活かして戦い抜いた。

プレス出場後も辛口は無敗のまま、カウンターを取りながら、左ジャブを当て続けた。「左、左、ワンツー」といった基本に忠実な戦い方を繰り返し、最後に右ストレートで倒した。

前回の試合にはチャンスがあればラフに攻めていくイメージがあったが、今日はそういう場面でも我慢して無敗を成し遂げた。パンチもまともにワンツーだけで倒し切ったのは凄い。見事な復活劇だった。

ライトフライ級には13日にWBO王座決定戦に臨む同級1位の堀口純也(帝拳)ら強い選手が続々と登場している。4団体の王座を独占しているバンタム級のように、多数の日本人王者が君臨する可能性がある。辛口を中心に日本人同士の統一戦が期待される段階に来たようだ。(元WBA、WBC世界ミニマム級王者)