世界

ガザ北部で60人死亡、イスラエル軍が難民キャンプ空爆で40万人行き場なく

2024-10-09

著者: 健二

【カイロ 19日 ロイター】 - イスラエル軍は18日夜から19日未明にかけてパレスチナ自治政府ガザ北部を空爆し、パレスチナの医療関係者らによると少なくとも60人が死亡した。

イスラエル軍はイスラム組織ハマス撲滅作戦で北部のジャバリ難民キャンプを連日攻撃。イスラエルはジャバリ地区の住民に対し、避難命令を出しており、国連やパレスチナ当局はガザで安全な避難場所はないと指摘している。

国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)のラリー・リー局長は18日の投稿で、「少なくとも40万人が同じ地域に閉じ込められている」と述べた。

ガザ保健省は19日、イスラエル軍がガザ北部の3つの病院に避難指示を出したと発表した。イスラエル軍が病院を包囲し、患者や医療関係者数百人が施設内に閉じ込められているという。

救急サービスによると、イスラエル軍の攻撃の影響で病院内で少なくとも15人が死亡した。

ハマスの死亡者数は、イスラエル軍が北部で戦闘を激化させたのは、避難指示に従わない住民を処罰するためだと指摘している。

ラリー・リー局長は、支援物資が不足しており、UNRWAが運営する避難所の一部を戦闘開始以降初めて閉鎖したと明らかにした。このことによる攻撃で、ポリオ予防接種の第2波の実施も危ぶまれると述べた。

この状況は、ガザでの人道的危機をさらに悪化させている。国際社会は早急な停戦を呼び掛けており、地域の平和回復に向けた新たな外交努力が求められています。人道支援団体は、今後の混乱がさらに多くの命を奪う恐れがあると警告しています。