HIVのPrEP、ツルバダの認知度は向上しているが普及していないという現状:日本メディカル
2024-10-15
著者: 結衣
2024年8月28日、グリアド・サイエンス(以下、グリアド)は同社の抗HIV薬ツルバダ配合剤(一般名エムトリシタビン・テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、通称、ツルバダ)を覚知する取得した(関連事項:HIV治療薬ツルバダ、曙前予防の認知取得)。ツルバダのPrEPとしての認知はこれまで関係者から切望されており、これでようやく他国並みにHIVの予防ができるようになったと安堵の声が聞かれた。しかしながら、実際には「かけてPrEPが普及しなくなってしまった。こんなことになら認知されない方がよかった」という声も増えている。そこで今回、日本のHIVのPrEPの歴史を辿り、問題点を整理し、あるべきHIVの予防について述べてみたい。
PrEP(Pre-exposure Prophylaxis)とは
PrEP(Pre-exposure Prophylaxis)は、HIVに感染するリスクのある人々が予防のために用いる事前の治療法です。この薬剤は、HIVウイルスが体内に入るのを防ぐために、感染する前から特定の服用を行います。近年、医療現場でもその重要性が認識され始め、多くの患者に対する啓蒙活動も行われています。
日本におけるPrEPの現状
日本においては、PrEPの利用は遅れていましたが、近年になり徐々に広まりつつあります。特に2022年以降、HIV予防に関心が高まったことで、より多くの医療機関がPrEPを導入し始めています。しかし、実際にはアクセスや情報の不十分さから、利用者はまだ少数であるという現状も否めません。
医療従事者の役割
さらに、現状の普及の鍵となるのは医療従事者の知識と理解です。多くの医療専門家がPrEPに対する理解を深め、患者に対して推奨することが求められています。啓蒙活動を通じて、適切な情報を提供し、利用を促進する取り組みが必要です。
今後の普及に向けて
HIVに対する知識向上は、より多くの人がこの予防策を理解し、実際に使用することにつながります。今後の普及に向けて、日本が特に注力すべきは、教育とアクセスの向上であると言えるでしょう。このような努力を通じて、日本におけるHIVの感染拡大を防ぐことが期待されます。