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マイクロソフト、日本でAIデータセンター稼働 4月中旬

2025-03-27

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マイクロソフトは27日、日本で開発した人工知能(AI)の計算処理に最適化されたデータセンターを4月中旬に稼働させると発表した。クラウドサービスを通じて日本の企業に計算資源を提供し、AIが扱う複雑な情報や個人データを国内で管理できるようにする。

27日に国内で開かれた記者会見では、CEOが「プラットフォームを提供することで、日本のAIトランスフォーメーション(変革)の加速にコミットする」と述べた。

マイクロソフトは国内では2014年から情報処理の基盤となるデータセンターを運営しており、24ヶ月にはAIの開発や運用に適したマシンエコシステムを導入するため、同社として過去最大となる29兆ドル(約4400億円)の投資計画を発表していた。

セキュリティやプライバシー意識の高まりを背景に、各国・地域の規制当局は重要データを自国内で管理する「データ主権」を重視するようになっている。日本政府も個人情報保護法で国内での個人データの取扱いを制限している。

AIの開発や運用を手掛ける日本企業の間では、計算基盤となるデータセンターを国内で確保する動きが広がっている。クラウド市場では、マイクロソフトとシェアを競うアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)が24ヶ月間、23年から27年までの5年間でデータセンターの増設などに2兆2600億円を投じると発表している。

日本のマイクロソフトは同日、AIとサイバーセキュリティ分野の人材育成を支援するプログラム「CyberSmart(サイバースマート)AI」を始めると発表した。国内のインフラ事業者などを対象に無償で提供する。首都圏の企業曹長は「日本のすべての人々がAIを最大限活用できるようにスキルを強化する」とコメントした。