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マスク氏の政権離脱カウントダウン、影響力は継続へ-複雑に絡む思惑

2025-04-03

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イーロン・マスク氏は、トランプ政権の登場時期における130日間の任期が終了すれば、「政府削減省(D/E/W)」を率いる役割から退く見通しである。しかし、退任後も連邦政府のコスト削減には引き続き大きな影響力を持つとされ、トランプ氏の側近としての立場も維持されるという。事実に詳しい複数の関係者が語ったため、注目が集まっている.

マスク氏は現在、年間最大130日の勤務が可能な特別政府職員という立場にある。この日数をトランプ大統領の就任日から数えると、任期は5月30日に終了することになる。しかし正式な退任日はまだ設定されておらず、マスク氏が130日間勤めたかどうかを判断する責任はホワイトハウス法律顧問室が担っているという。非公開の協議内容であることを理由に関係者は匿名で述べた.

一方で複数の関係者に言わせると、連邦政府機関での大規模人員削減などを急速に進めており、D/E/Wも今後も存続する見通しだ。D/E/Wの職員は、さらなるコスト削減と人員削減を求めて関係機関に働きかけている.

マスク氏はこの数日、政治的にもビジネス面でも逆風にさらされている。イスコンサ州最高審判所の判事選挙では、マスク氏が支援していた保守派候補が民主党系の反発に敗れた。さらに同氏が最も高い経営責任者(CEO)を務めるテスラの販売台数は前年同期比で13%減少し、昨年同期比で最高13年振りの低水準となった。そこにはマスク氏の政治活動が影響を与えている可能性もあるとみられている.

これらの状況を踏まえ、マスク氏は今後の政権運営をどう進めるのか、その動向が注目される。特に2026年の中間選挙を見据え、新しいリーダーシップの形が問われることになりそうだ.

マスク氏は先週のF/Xニューヨークのインタビューで、「今後11~12ヶ月でD/E/Wによる削減に満足できると思う」と発言した。また「D/E/Wの改革は必ずしも人事のあることではない」とも語り、次の取り組みについての示唆もあった。その一方で、変わらぬ強い意志を持って行動する方針を示し、大規模な人員削減が進む中にあっても影響力を維持できる可能性を秘めている.

関連仮題:テスラ1-3月売上台数減少、13年ぶり低水準を記録-「反マスク」響く

トランプ氏への質問の1人において、トランプ氏はマスク氏がどのような胸を持っているかには関心がなく、今後もマスク氏はハイテクな姿を見せる可能性が高いと指摘される.

トランプ政権自身も、マスク氏による政府コスト削減活動の終わりについては公の場で言及している。トランプ氏は先週、「今後11-12ヶ月でD/E/Wによる削減に満足できると思う」と発言した。また「D/E/Wの改革が必ずしも人事に関わることではない」とも語り、さらなる改革を推進する余地があることを示している。このようにして、マスク氏は与党から独立した存在としてのポジションを確立している.