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【米国市場動向】株価と利回り上昇、市場は利下げ予想を修正−148ドル台後半

2024-10-04

著者: 芽依

4日の米金利市場では国債が急落。米国経済委員会が市場予想を上回ったことを受け、トレーダーは米連邦公開市場委員会(FOMC)による次の利下げに関して再考を迫られた。株は上昇し、S&P500種株価指数はこの日の高値付近で引けた。

国債直近値前営業日比変更率は30年債利回り4.25%7.31.74%73年債利回り3.97%12.03.11%米12年債利回り3.92%21.45.79%米東部時間16時52分。

金融政策に敏感な米12年債利回りは一時3.93%を付けた。9月の米供給管理協会(ISM)非製造業指数が前月比で4000人増となり、6月で最大の伸びを記録した。失業率は4.1%に低下した。11月の米利下げ幅に関するトレーダーの見込みは現在、0.25ポイント未満となっている。

S&P500種指数とナスダック指数は9月19日以降からの大幅高。合計で、週間ベースでも小幅に値上がりした。

株式終値前営業日比変更率S&P500種株価指数は+0.70%ダウ工業株30種は+0.48%ナスダック総合は+1.13%。

今週は米国株式市場において、民間セクターの雇用者数や非製造業の景況感指標といったデータが、米国経済に力強さを示すことを示唆した。

プラント・マリン・ファイナンシャル・アドバイザーズのエリック・メリー氏は「今まで強かった利用のデータは夏の間は相対的に弱さが続いたが、9月についてはまだ医者(つまりこの分野)から指摘された通りの内容となった」と指摘した。9月の利用統計は「最近の傾向を断ち切り、勤労経済の基盤的な底堅さを楽観視する上での根拠を示した」と述べた。

また同氏は、今回の利用統計での景気回復について、「全体の投資家が利用統計をポジティブに見ているわけではない。英金融リサーチ大学校のカレッジ学長のモハメド・エラリアン氏は、利用統計がB社のインフレへの影響についても注目を集める要因となるだろう」とも述べた。

今後の経済の進展を見据え、米国の利上げに期待する向きも広がっているが、緩やかな上昇にとどまるとの見方が強まっている。