健康

母子の健康を守るワクチン接種 ~新生児のRSウイルス感染症(横浜市立みなと赤十字病院 堤健太郎・母子科部長)~

2024-10-03

近年、母親やカップルが健康管理を行う「プレコンセプションケア」が注目されています。その一つがワクチンによる病気予防です。横浜市立みなと赤十字病院の堤健太郎部長は、プレコンセプションケアの重要性について言及し、RSウイルス感染症などの病気から赤ちゃんを守るために、母親が接種すべきワクチンについて強調しました。

◆母親と赤ちゃんを守るワクチン接種

母親のワクチン接種は新生児にとっても効果的です。特に、RSウイルス感染症は生後6か月未満の赤ちゃんに重篤な症状を引き起こすことが多いため、妊娠中の母親が接種する意義は大きいです。専門家によると、妊娠中にワクチンを受けることで、母体が抗体を作り、それが母乳を通じて赤ちゃんに伝わります。これによって赤ちゃんの免疫が高まり、RSウイルス感染症にかかるリスクを低減できるのです。

◆新生児の感染症予防の現状

最近では新生児のRSウイルス感染症に対する予防接種の重要性がますます認識されています。WHO(世界保健機関)も新生児への適切なワクチン接種を推奨しており、特に母親が接種することで得られる抗体の恩恵が強調されています。

横浜市立みなと赤十字病院では、母子の健康を守るために、スタッフがワクチン接種の情報を広めています。また、各入院中の母親に対しても、入院中の機会を利用してワクチン接種を促す取り組みが行われています。

◆感染症予防には心理的ケアも重要

さらに、母親がワクチン接種を受けることに対する心理的なハードルも高いことがあります。堤部長は、ワクチン接種に対する不安や疑問を軽減するために、医療従事者が親身になって対応するとともに、正確な情報提供が不可欠であると語っています。母親が安心してワクチンを受けられる環境を作ることが、新生児の感染症予防に繋がるのです。

◆まとめ

母子の健康を守るためには、適切なワクチン接種と心理的なサポートが不可欠です。堤部長は、これからの時代において、母親が健康管理に積極的に取り組む重要性を訴えています。新生児を持つ親たちにとって、ワクチン接種は赤ちゃんを守るための大切な第一歩となるでしょう。関心のある方は、ぜひ専門の医療機関に相談してみてください。