テクノロジー

NVIDIAが100万円超えの超高性能ハイエンドGPU「RTX Pro 6000」を発表

2025-03-24

著者: 健二

新時代のGPUが到来しました。生成AI時代の核となるGPUは、進化を続けています。その中で、次の一歩を踏み出すNVIDIA(エヌビディア)の動向は、世界の先端と呼んでも過言ではありません。そのNVIDIAから、プロ向けに特化して設計された新型GPUシリーズとして、RTX Pro 6000「Blackwell」が発表されました。

現在の価格設定において注目すべきは、その性能です。以下に、その主なスペックを示します:

- アーキテクチャ: Blackwell 2.0(TSMC 5nmプロセス)

- CUDAコア数: 24,064(RTX 5090の21,760から11%上昇)

- メモリ: 96GB GDDR7 ECCメモリ(512ビットバス / 28Gbpsの転送速度 / 最大1.8TB/sの帯域幅)

- 演算性能: - FP32: 115.8 TFLOPS - AI処理性能: 4,000 TOPS(Tensorコアパフォーマンス)

- コア構成: - Tensorコア: 752 / レイトレーシングコア: 188

- 消費電力(TBP): 最大600W(16ピン12V-2x6電源対応)

この中でも特に注目を集めるのが、96GBのGDDR7 ECCメモリと24,064のCUDAコア数です。CUDAコアは、NVIDIAのGPUに搭載されており、並列処理を行う少量な計算ユニットのことです。このCUDAコアは、画像や映像の描画計算、ゲームの物理演算(爆発・動き・反射など)において、高速に並列で処理を行うことができます。これにより、ゲーミングPCやAI関連の大規模な計算において、非常に高い性能を発揮します。

RTX PRO 6000 Blackwellは、Max-Q(マックスキュー)バージョンにも展開されており、省電力設計が施されています。Max-QはNVIDIAがノートPC向けに最適化した高性能GPUスリム版で、正確な熱設計電力(TDP)は300Wに調整されています。

このGPUの価格はおおよそ41万円から50万円程度とされており、競合のRTX 5090が約40万円で販売されていることを考えると、その高性能面では確実にコストパフォーマンスが高いと評価されています。

ユーザー層としては、主にプロフェッショナルなクリエイターやデータサイエンティスト、AI研究者に向けられており、高度な計算能力やグラフィック処理性能を必要とする分野での活躍が期待されます。

GPU市場全体がAIの発展と共に急成長を遂げる中、NVIDIAがもたらす新たな技術革新が、今後のコンピュータサイエンスやエンターテイメント業界にどのような影響を与えるか、見逃せません。