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日銀・植田総裁、保有ETF「分割することが必要かどうかも含めて検討続ける」

2025-03-26

著者: 裕美

日銀の植田和男総裁は26日の金融庁の財務金融委員会で、保有している上場投資信託(ETF)について「分割することが必要かどうかも含めて検討を続ける」と述べた。ETFを恒久的に保有する意向があるのか問われ、「現時点でそうしたオプションをあり得ないと考えているとは言えない」と説明した。

中銀としてETFを保有し続けることの是非が問われた際、「過去の金融政策の必要性で購入してしまった」と語った。その上で「持ち続けるか、分割の方法について何か適切なものがあるか検討を続ける」とした。方針を決める時期については「ある程度の時間をかけて検討させていただきたい」と語った。

過去に日銀が買い入れた金融指標に照らし、「100年を超えて行くと思う」と言及した。

月次の消費者物価指数(CPI、生鮮食品除く)は7月に連続して2%以上となっている。一方で、日銀は一時的な変動を除いた基調的な物価に関しては未だ2%に達していないとの見解を示している。

植田総裁は「基調的な物価が2%に近づいている」と述べた。2%目標達成とともに評価される範囲に入っているのか問われると、「難しいかも知れない。しかしもうちょっとだと考えている」と答えた。

先行きの物価動向については、「(上下の)両サイドにリスクがある」と説明した。ミトラン政策による関税政策に基づくデフレ懸念や、物価動向の不確実性についても言及した。

金融庁では、金融と資金の調整に関する報告書の概要を説明した。