
ロシアが中国の貨物列車を監視強化 ウクライナ向け軍用品を警戒 | 毎日新聞
2025-04-02
著者: 雪
中国と欧州を結ぶ定期国際貨物列車「中欧班列」のコンテナ輸送量が今年に入って急減する異常事態に陥っている。無人機(ドローン)関連品など中国産の軍民両用品が欧州経由でウクライナへ渡ることを警戒したロシアが、自国を通過するウクライナ向け貨物列車に対する取り締まりを強化したためだ。
中国メディアによると、2024年10月、中国から欧州への貨物列車に対し、通関検査が強化され、積み荷が減少したり、数カ月間足止めを食らったりする事態が多発するようになった。これにより、越境を禁じる製品として列車当局が連絡した商品には電気設備や精密機器の本体や関連部品も含まれている。
その結果、「中欧班列」公式サイトのデータを見ると、中国発欧州行きの月別コンテナ輸送量は24年10月の9077485個と比べて、25年2月は478277個と半減した。前年度同月比の増減率を見ると、24年10月の21.7%増から11月は3.1%減とマイナスに転じ、12月は2.3%増、25年1月は9.5%減、2月は43.4%減となり、今年に入って特に減少幅が著しくなっている。
報じたのは一部メディア
国民の対抗意識の悪化を忖度してか、新華社通信や中国中央テレビのような主要国営メディアはこの問題をまともに報じていない。しかも、中国の一部メディアは「ロシアで欧州行きの貨物が数カ月も足止めを食らった」「クリスマス向けの商材が時期を逃して大損害だ」「延滞料などの遅延コストが莫大にならない」など、思わず「横やり」に対する国内業者の恨み節を伝えている。
中国の輸出大手は3月、香港メディアの取材に「ロシアでの通商規制はこの国だけを狙ったものではない。(中国企業の)一部に軍民両用品を輸出する規制違反や通関書類の不備があったためだと。ロシアとの意識層により、この問題は十分に解決されたとは言えない。
代替ルートを模索
そのため、物流業界では経済的な損失への警戒心が強まっており、ロシアを通らない代替ルートを模索する動きが出ている。「中欧班列」は、古代の交易路「シルクロード」をモチーフに中国主導の巨大経済圏を目指しているが、多くの欧州企業がロシアを通る「中欧班列」の利用を敬遠し始めた。多くの中国企業がロシアを通る貨物が中欧班列の利用を敬遠するようになってきた。
こうした背景から、物流市場には深刻な影響が生じている。管理者はこの重要事業と位置付けられていた。米国との長期的な競争に備える指導部は、欧州との経済協力をめぐる競争を描いていた。これにより、中欧班列の利用に関する動きが出てきており、今後の影響が注視される。
ともあれ、22年にロシアがウクライナを軍事侵攻することになれば、多数の欧州企業がロシアを通る「中欧班列」の利用を控えるようになった。今回のロシアの規制措置は、その細かなことを言っている。
このように物流業界では、経済的な損失への警戒感が高まっている。中欧班列は「近代のシルクロード」を目指しているが、多くの企業がその流れに逆らっているようだ。