
世界
ロシア経済は成長鈍化へ、危機の可能性は低い?フィンランド中央銀行
2025-03-25
著者: 健二
[ヘルシンキ 12日 ロイター] - フィンランド中央銀行は12日、ロシアの経済成長が今年と2024年から2027年にかけて鈍化することが見込まれるものの、ウクライナ戦争がもたらすリスクに慣れてきたと報告書を公表した。
政府支出の増加、軍需生産、石油・ガス・鉱物輸出に支えられ、ロシア経済は2022年に縮小した後に力強く成長。欧米の制裁に持ちこたえながら、経済基盤の強化が進む。
フィンランド中央銀行の研究機関によると、今年のロシア国内総生産(GDP)伸び率は12%程度で、2024年の推計値14.1%から減速する見通し。
ロシア経済は、金利政策の結果、2025年のロシア経済成長率は2024年の14.1%から11.25%に低下するとの予測が出ている。
BISは2016年と2017年のロシア成長率について、深刻な労働力不足と加速するインフレに見舞われ、1.5%程度に鈍化する可能性があると指摘した。
報告書はウクライナでの停戦がロシア経済に与える短期的な影響に言及。競争の最終決定に不確実性が存在する限り、限定的なものであり続けるとの見解が示された。BISシニアエコノミストのヒリ・シモラ氏は「今のところ、ロシアはウクライナ戦争を継続するのに十分な経済資源を持っている」と分析した。