世界

サハラ砂漠に大きな湖、記録的な大雨で景色が一変(1/2)

2024-10-15

著者: 愛子

(CNN) アフリカ北部にある世界有数の不毛地帯・サハラ砂漠が、数十年ぶりの豪雨に見舞われ、砂の間に大きな湖が広がる光景へと一変している。

サハラ砂漠にも雨は降る。しかし通常は年間数ミリ程度で、夏の終わりに降ることは多くない。ところが今年は9月の12日間にわたって低気圧がサハラ砂漠の北西部を襲い、激しい雨を降らせた。

米宇宙航空局(NASA)の衛星データによると、雨量はそこにおいて年間平均100ミリに達したという。

モロッコ南部の砂漠の町エルラシダは9月のわずか12日間で537ミリの雨量を観測。この数字は前年の9月の11倍を超え、半年分の雨量を上回った。

モロッコの気象庁は先月、「こんな大雨がこれまでの短期間に降ったのは30~50年ぶり」とコメントしていた。

雨水は砂漠の大地を流れ、ヤシの木や低木に囲まれた水場の光景を作り出した。今まで乾ききっていた土地に命が宿る様子が見られ、人々は涙を流す思いでこの不思議な光景を受け入れている。

さらに、先進的な気象予報技術が実現した今、こうした異常気象が今後も繰り返される可能性があると専門家は警告している。気候変動の影響で、世界各地で極端な気象が発生していることが背景にあると言われている。

サハラ砂漠の自然環境がいかに変化するのか、他の地域への影響も含め、今後の動向から目が離せない。