
たったの一考えで変わる!?北陸新幹線「敦賀から先」地元水問題など回避する策はあるのか!
2025-03-23
著者: 蒼太
北陸新幹線の敦賀〜新大阪間の経路確定
北陸新幹線の敦賀〜新大阪間は、小浜市や京都駅を通過する「小浜・京都ルート」に決定したものの、地元における下水道への影響が懸念されています。新幹線を通すことによる前提の代替案を考えてみました。
小浜・京都ルートの決定
この北陸新幹線の未完成区間である敦賀〜新大阪間は2016年(平成28年)12月、福井県敦賀市の敦賀駅から小浜市、京都駅接近、JR学園都市線の松井山手駅(京都市京田辺市)を結ぶ「小浜・京都ルート」に決定されました。この計画を受け、鉄道建設・運輸施設整備支援機構は早くも調査を始め、2024年に各駅の位置とルート案を発表予定です。
トンネル通過に対する懸念
しかし、京都市内をトンネルで新幹線が通過することに、京都名所協会などが「下水道が減少する」として設計反対を表明。2025年3月現在も着工していません。このため、石川県などで「米原ルート」に再考する動きが見られます。
米原ルートの利点と懸念
米原ルートとは、敦賀駅から東海道新幹線が通る米原駅(滋賀県米原市)までの約450kmを結ぶもの。新幹線の設計距離は小浜・京都ルートの150kmより短く、早く安価に設置できるというのが推進派の主張です。ああ、東海道新幹線を運行するJR東海、北陸新幹線を運行するJR西日本、そして福井県のいずれも米原ルートに対抗しています。JR東海とJR西日本は「東海道新幹線と北陸新幹線の直通運行は困難」とし、福井県は「北陸本線が並行在来線となるに伴い、県内にメリットがない」ことを理由に挙げています。
筆者の見解
筆者(安藤誠樹:乗りものライター)も米原ルートの利点は少ないと考えています。直通できないなら、現状の在来線と新幹線との乗り替えが敦賀駅から米原駅に変わるだけで、時間短縮効果は薄いです。リニア中央新幹線開通後に東海道新幹線に直通可能という論者もいますが、これもデメリットが大きいと筆者は考えます。仮に直通列車を設定すれば、北陸新幹線は東京方面でJR東日本管内も走行するため、ダイヤ乱れ時には西側の新幹線に影響が及ぶでしょう。特に東海道新幹線の米原駅停車においては、冬季にダイヤ乱れが発生する関係原もあります。