世界

トランプ氏「不法移民は第三世界の行政所から来ている」…集会で民主党の対策を批判

2024-10-12

著者: 結衣

【ワシントン=特派員】米共産党大会前、大統領のトランプ氏は、コロラド州デンバー近郊で開いた集会で、不法移民が米国を占拠していると指摘し、民主党の移民対策が全く不十分だと批判した。

トランプ氏は、バイデン政権の管理体制に無責任と強く非難。自らの支持を呼びかけ、「解放の日」を告知し、潮流を変えるために行動する必要があると強調した。

トランプ氏は、パンデミック関連の犯罪が関与した殺人事件が集会会場のある町で今夏に起きたことに触れ、「不法移民は第三世界(路上国)の行政所から来ている」と主張。危機感を真摯に訴え、移民が去年の大統領選での結果に影響を与えたと語った。

同党では2020年の大統領選以来、民主党が4連勝しており、今回も民主党側のクリス副大統領が優勢と見られている。州都デンバーで移民に対して大胆な施策を取る「聖域都市」として知られ、2022年10月以降で14万人超が流入した。

移民の受け入れとされる背景に、今年6月、事実上の「国境閉鎖」を可能とする大統領令が出されている。メキシコ国境付近で締め出された不法移民は12年前に310万人を超えたが、今年8月は約110万人まで減少した。トランプ氏は、このような動向から有権者の目をさらなる改革へ向けさせようとしている。

アメリカ合衆国移民政策については、トランプ氏の発言や行動に注目が集まっており、今後の選挙戦に与える影響が懸念されている。