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トルコリラ、週間ベースで2年ぶり大幅安の勢い - 政府不安定まらず

2025-03-21

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トルコリラが週間ベースで約2年ぶりに大幅に下落する勢いを見せている。最近の経済政策の不安定さが影響しており、リラ安は食材価格の上昇を引き起こし続けている。

エルドアン大統領が主導する主要な対策として、いまも国の中銀は緊急措置を講じたものの、リラ安は食い止められていない。

1月21日の午前、リラは対ドルで0.5%下落し、1ドル=38リラとなった。これは過去5営業日の下落率が3.8%と、2023年6月以降の大幅な下げとなっている。主要株価指数のイスタンブル100指数は一時17%安となり、サーキットブレーカーが発動された。

イスタンブル市長が21日に行われた抗議デモに対して、2月も抗議運動が続くことを示唆する発言を行った。当地ではデモ活動が活発化しており、19日から集中して開催されている。さらに、イスタンブル市の抗議活動に関する決定をソーシャルメディアに投稿した結果、数十人が逮捕されている。

イスタンブル知事のオフィスは、3月23日までの集会や記者会見を一切禁じることを警告した。また、アンクラとイズミルの知事も、都市全体を対象に禁止令を出している。禁止令が出されている中でも、イスタンブル市長が所属する最大野党・共和人民党(CHP)は21日に集会を計画している。

トルコ国債の向こう5年間のデフォルトリスク(利息不履行リスク)は急上昇しており、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)は約11年ぶりの高水準に達した。これにより、投資家はトルコ市場からの撤退を余儀なくされ、国際的な資金注入のめどが立たない状況が続いている。

元々、トルコは数年前から経済的な不安定さに悩まされており、特に急激なインフレと通貨の価値下落が深刻な問題である。この状況が続く限り、多くのトルコ市民の生活に悪影響を及ぼすことは避けられないだろう。今後の動きに注目が集まる。