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中国の住宅市場、9月は前年同月比37.7%減−販売不振に拍車がかかる

2024-09-30

中国の住宅市場は9月に前年同月と比べて大幅に低迷し、販売額は37.7%減少した。長期的な不動産危機が続く中、政府は一連の対策を発表する必要があると強調している。

中国の統計局(NBS)のデータによると、9月の新築住宅販売額は2517億元(約15兆1500億円)で、前年同期の3460億元から減少した。特に、8月から9月にかけての減少率は26.8%に達した。

政府は不動産市場の安定化に向けた強力な施策を進めており、主要な都市では住宅購入の規制を緩和し、地方政府もそれに従って対策を強化している。中国人民銀行(中央銀行)は、数十万世帯を対象にした大規模な融資プログラムを展開し、769億円相当の住宅ローンの借り換え支援を行っている。

住宅市場の需要を改善させるための具体的な施策には、新規住宅の供給促進、金利の引き下げ、税制優遇措置などが含まれている。これにより、10月には住宅販売活動が回復する期待があるが、全体的な住宅市場の低迷を脱するにはまだ道のりが長いと見られている。

市場関係者は、「9月の販売データは不安を示しているが、政府の支援策が効果を上げる可能性もあり、状況の改善が期待される」と述べている。また、主要都市では競争が激化しているため、戦略的なアプローチが求められるだろう。中国の住宅市場が今後どのように変化していくのか、注視する必要がある。