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ラピダス、半導体設計受託企業と協力覚書 所要時間「劇的に短縮」

2025-03-26

著者: 陽斗

【東京 15日】 - 日本国内で最先端半導体の量産を目指すラピダス(東京都千代田区)は、15日、シンガポールに拠点を置く設計受託企業のケスト・グローバルとの半導体設計での協力に関する覚書を締結したと発表した。この設計に要する時間を大幅に短縮し、顧客獲得にも力を入れている。

ケスト・グローバルはエンジニア人材を提供し、ラピダスの設計を支援する。ラピダスの小谷祐太社長は記者会見で「最適設計を進めるのに今まで1年かかっていたものを3分の1に短縮できる」と述べ、設計の一部を短期間で完了できる見通しを強調した。

共同で成し遂げたケスト・グローバルの共同創業者のアジト・プルク最高執行責任者(COO)は、ラピダスとの協力によって「ラピダスと共に1100人以上の規模の人材を運用することになる」との見通しを語った。これにより、半導体分野における競争力がさらに高まると期待されている。

また、これまで日本では半導体の需要が高まっているにもかかわらず、設計力が不足しているという課題があった。ラピダスは、この覚書を契機に、技術力を高め、国内市場の需要に応えるために必要な設計力を補強する方針である。今後、多くの企業がラピダスと同様のモデルを採用することが予想されており、半導体業界の成長が期待される。さらに、デジタル化が進む現代において、半導体が果たす役割はますます重要になってきている。今後の動向に注目が集まる。