捜査側の主張が二転三転、6年前の死亡事故に逆転無罪判決…弁護「事件の回避は困難だった」

2025-03-18

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北海道人小樽市で2019年3月、道路を横断中の女性(当時17歳)をはねて死亡させたとして、運転手の男性が起訴されました。この自動車事故は、正確には過失運転致死であり、最初の裁判で有罪判決を受けた後、二度目の審判で無罪となりました。

事故の経過

事件は2019年3月13日午後17時11分、同市東開町の住宅街で発生しました。被告は当初、自車が信号に従いながら走行していたと主張しており、死亡した女性は突然道路に飛び出してきたと説明していました。

弁護側の反論

しかし、弁護側は「被害者が急に横断したため、事故を回避することは不可能であった」と反論。交通事故専門の鑑定士による調査では、交通事故の発生から判決までに要した時間に関する新たな証拠が浮上し、最終的には誤った判断に基づく判決だったとされます。

捜査の変遷と法廷での見解

このような捜査の変遷について、法廷に提出された資料では、初回の鑑定結果が事件当初に比べてずっと異なったことが示され、事故が予測可能な条件下で発生したのか否かという点が焦点となりました。すなわち、事故発生後も、捜査側が様々な解釈を試みていたことが、法廷での見解を揺るがす結果につながりました。

無罪判決と今後の議論

結局、弁護側の主張が法廷で認められ、自動車の運転手は無罪となりました。弁護団は「当時の状況や進行速度から見て、運転手が適切に事故を回避することはほぼ不可能だった」としており、今回の判決は多くの反響を呼んでいます。

このようなケースでの判断の難しさは、近年の交通事故裁判においても注目され、今後の法的基準や運転手の責任のあり方について、新たな議論が期待されます。